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T2 Trainspottingを観まんた

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パンフレットも買いまんた。

いや~懐かしいなあ。あの頃の若者はみんな見てたよね。トレインスポッティング

上映しているのを知って、私も遅ればせながら観て参りました。劇場で映画見るのって久しぶりだなあ。

まず感想としては、「きっちりとしてるな」と思いました。

4人のメインキャラクターの現在は意外性はなし。誰一人うまくいってない。まあ主役のトレントはもっとましな生活を送っていてもおかしくはなかったとも思うが、彼までも人生に行き詰っているのは今の時代の空気にあっているのかなあとも思う。

 

4人のメインキャラクターはいずれもアラフォー。

「四十にして惑わず」なんていうけど、ある者は衰えはありながらも身体的にはまだまだ元気で若い女に執着したりする一方で、「あの頃はよかった」的に過去にもっと強く執着したりするなど悟りとは無縁だ(レントン・シックボーイ)。この過去への執着が、その過去を共有するレントンとシックボーイを結びつけているのだろう。

ある者はまったく昔と変わらず衝動に任せて躊躇なく他人を傷つける一方で、若い頃には乏しかった他者への共感性が芽生えることで、家族に対しては迷いが生じたりする(ベグビー)。

またある者は人生に絶望し死を選ぼうとする…(スパッド)。

 

4人の現在地はよほどうまくいっている人以外にはどこかしら共感できる部分があるんじゃないかと思う。たぶん20年前の自分に見られたら、「情けねえジジイだ」くらい言われそうなそんな部分をどうしようもなく抱えてしまっている。当たり前かもしれないが、それでも何とか生きていかなければならないってことをきちんと描いている。そこがいい。

 

一番印象に残ったのは、ベグビーがスパッドの書いた自分たちの若い頃(前作部分)を描いた小説を読むシーン。

若い頃は単なるサイコパス野郎だったベグビーが、スパッドという他者の目を通して初めて客観的に自分を見ていくわけだが、廃駅でのくだりで自分の最も脆い部分をバカにしていたスパッドに見透かさされていたことに気付く表情はなんともいえない。

 

長年刑務所に入っていたベグビーは、過去の自分を知るものの中では依然暴力の塊のサイコパス野郎だが、長い年月は他の人々と比べるとほんのわずかだが彼の中に他者への共感性を芽生えさせ、それは自らの息子とのやりとりで強く心を揺さぶられた時についに表に出る。そういう描写があるから、レントンとは終始敵同士(というか一方的に殺そうとする)で残虐な人物として恐れられているが、観ている側からするとかなり違った印象だ。

 

自分の中に過去にはなかった部分が芽生えていることを感じながらも過去にこだわらずにいられないベグビーに対し、過去の自分と訣別し(小説に書くというのもその一つだろう)、自分にできることに打ち込んで立ち直ろうとするスパッドだが、薬を抜く一環で、レントンが美しい郊外にスパッドを連れ出して走るシーン。これですよ!これがおっさんである我々がロードで走る意味なんですよ!もう薬だの酒だのが我々を救ってくれないのはわかった!だから運動だと。熱い汗をかくしかねえんだよ!まあこの文章はエビスマイスターという大変おいしいビールを飲みながら書いておりますが!

 

そんなこんなでT2観ようか迷っている人は観ても損しない出来だと思います。一作目をリアルタイムで見た方は是非是非。

 

丸の内ピカデリーで観たけど、コンソメポップコーン。う~ん。

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